【案内板解説】
この不動の滝は高さ10メートル。
深山から流れ出た滝沢川の清冽な渓流を集めて岩壁を一気に落下し、
飛沫は霧となり虹を生じ周囲の老杉に映え、
まことに閑雅幽邃の仙境が感じられ、
また春の桜、夏の青葉、秋の紅葉、冬の雪を四季折々に趣を変え、
天工の美を満喫することができ、森林浴を楽しむこともできます。
この滝は昔からの里の人々の信仰の対象として崇められ、
この滝に不動明王の尊影を感じ岩壁に小祠を設けてこれを祀り、
その威徳により五穀豊穣家内安全等現世の利益と安穏を願い、
陰暦9月28日を祭日と定め当番制を用いて集会を催し、
一同に不動明王を拝し、続いて集落の協議等を行い、
小宴を挙げて共に楽しむこの催しは現在も続いております。
私たちは先人たちが保ってきたこの閑雅幽邃の地を俗化させることなく、
徒らに人工を加えず、この天然の美観環境を後世に引き継ぎたいと
念願するところであります。